有名企業じゃなくても大丈夫!Wantedlyブログランキング1位を取る方法。
HRマーケターの西村(@souta6954)です。BOOK LAB TOKYOのCEOをやったり、複業研究家とか名乗りつつ、経産省の研究会の委員をやっていたり「お前は一体何屋なんだ?」と一日一万回くらい聞かれている気がするのですが、本業は「HRマーケター」です。
HRマーケターの仕事は2つ。
一つは採用マーケティング。求人広告や人材紹介に頼らずに、「リファラル採用」や「採用ブランディング」をはじめ、自社で採用したい人材を採用できるマーケティング力を実装する支援をすることです。
もう一つは、人事マーケティング。せっかく採用した優秀な方が短期間で辞めてしまったり、なかなか馴染めずポテンシャルを発揮できずに辞めてしまったり、従業員のエンゲージメント(Employee Engagement)が低く、業績が全然上がらない!という企業に対して、「従業員エンゲージメントの見える化」や「従業員エンゲージメントを向上させる働き方改革」や「経営ボード・管理職向けのメンタルトレーニング」のほか、「社内のコミュニティづくり」や「社内報的なストーリーづくり」など、その企業の課題に合わせてお手伝いをしています。
つまるところ、「人・組織にかかわるマーケティング活動全般」をやっているわけです。
そんな中、採用マーケティングの一環として、社外人事としてお手伝いしているのが名古屋にある不動産会社、不動産SHOPナカジツさん。
「普通じゃない会社ナカジツ」というコピーの通り、いろんな意味で全然普通じゃない会社さんなんですが、地元・愛知県をはじめ東海エリアでは有名な企業ではあるものの、東京・大阪をはじめ首都圏ではまだまだ「知られざる優良企業」です。
そんな中、リクルート時代の先輩が社長室長として転職をされたタイミングで「リファラル採用やりたいから手伝って」とオファーを頂き、お手伝いすることになりました。
はじめてのうぉんてっどり〜。
新卒・中途ともにリファラル採用はめちゃくちゃ上手く行って、「今までナビサイトを使わないと採用できなかったレベルの人が、リファラル採用だけで採用充足しちゃいそう」ってくらいうまく行ったのですが、今回のテーマは「Wantedlyブログランキング1位を取る方法」なので、一旦割愛。ご興味あればまた別途エントリー書きます。
リファラル採用が一段落したことで、「次は採用ブランディングに取り金でいきたいね〜」ということで、今さらながらWantedlyをはじめることに。上場とともに逆風なのか、追い風なのか、風が吹き荒れまくっている中Wantedlyをはじめるだなんて、さすが「普通じゃない会社」ですよね。うん。
実はインタビュー自体は先月行っていて、社長の鳥居守さん、社長室長の引地拓さん、事業責任者の杉江さんにお話を伺っていました。
第一弾はもちろん社長でしょう!ということで一昨日の朝公開したのがこちら。
公開するや否や、瞬く間にPV数が伸びていき、あっという間にトレンド入り。
翌朝には週間ランキングで1位になっていました。
2017年9月23日現在、月間ランキング7位にもランクインしています。公開3日目にして。
なぜ、首都圏では全く知名度のないナカジツが、Wantedlyブログで週間ランキング1位を取ることができたのか、僕が「ねらってやったこと」について解説します。
Wantedlyブログで1位を取るためにやったこと
僕がナカジツのインタビュー記事を公開するにあたって「ねらってやったこと」は次の3つです。
1.社員がシェアしたくなるストーリーをつくる。
2.社員みんなにシェアしてもらう。
3.まるでプレゼンかのようにSNSでシェアをする
一つ一つ見ていきましょう。
1.社員がシェアしたくなるストーリーをつくる。
僕は常々「記事コンテンツとは、プレゼンテーションである」と思って記事を書いています。
マイクロソフトの澤円さんが著書の中に書かれている「結果が出るプレゼンの三つのゴール」がとっても参考になるのですが、記事コンテンツの作成にあたっても、この3つはとても重要です。
言い換えると、
1.読んだ人がハッピーになる
2.読んだ人から行動(決断)を引き出す
3.読んだ内容を他人に言いふらしたくなる
の3つです。
特に記事コンテンツにおいては、3の「読んだ内容を他人に言いふらしたくなる」が重要です。
閑話休題。
それでは、どんなに知名度の少ない企業のストーリーでも、必ず読んでくれる読者とは、一体誰でしょうか?
それは、他ならぬ「社員」です。
「社員」が「これ、うちの社長だよ!見てみて!」と言いふらしたくなるかどうか。FacebookやTwitterで拡散するのは気恥ずかしくても、家族や恋人、友人に対して「この人がうちの社長だよ」と伝えたくなるかどうか。
ナカジツではたらく社員の気持ちになって、どうしたらシェアしたくなるか?を必死に考えて、ストーリーを作り込みました。いわゆる「憑依する」ってやつですね。
2.社員みんなにシェアしてもらう。
一つ目の「社員がシェアしたくなるストーリーをつくる」さえきちんとできれば、仕事の8割は終わったようなものです。
ただ、残り2割をきちんとやりきって、120%の仕事で終えてこそプロフェッショナル。ここからが大事です。
「社員がシェアしたくなるストーリー」をつくったら、次に社員みんなにシェアしてもらう、というアクションが必要となります。
「なんだ簡単じゃない」と思う方も多いでしょうが、これがうまくいく会社とうまくいかない会社があります。
うまくいくか行かないかを分けるのはずばり「従業員エンゲージメントが高いか、低いか」で決まります。
つまり、「自社の記事を他人にシェアしたい!と思えるくらい自分の会社のことを好きかどうか?」ということなのですが、従業員エンゲージメントが低い会社では、どんなに「っぽい」記事をつくって、シェアをお願いされたところでのれんに腕押しです。
ナカジツさんは「普通じゃない会社」です。日本企業の平均のエンゲージメントスコア(eNPS)がだいたいマイナス60〜70であるのに対して、ナカジツさんはプラス16という異常値を叩き出しています。僕ですら見たことのない異常値です。笑
ゆえにナカジツさんにおいては、「シェアしたくなるストーリー」という前提さえ満たされていれば、「お願いしたらみんながシェアしてくれる」という状態がつくれているのです。素晴らしい!
実際、記事が公開されるやいなや、ナカジツさんの社内チャットツールで「記事公開されたからみんなシェアしてくださいね〜!」と依頼した所、瞬く間にみんなシェアしてくれたのです。
こうして、ナカジツにおける「社内バズ」を生み出したわけですね。
3.まるでプレゼンかのようにSNSでシェアをする
プレゼンテーションは、プレゼン資料を作り、事前に根回しをしておしまい、ではありません。
当然、「プレゼンテーション本番」があるわけです。
記事コンテンツも同じ。
プレゼンのように、リアルタイムにオーディエンスの顔や表情を読み取り、反応に合わせて話し方を変える、ということはできませんが、それに近しいことは可能です。
それがまるでプレゼンかのようにSNSでシェアをするということなんです。
FacebookやTwitter、NewsPicks、なんでも良いのですが、そこに記事コンテンツを投げ込んでみると、何かしらの反応があります。「反応がない」という反応も含めて。
ただリンクを貼るだけだったり、ただ「記事を書きました!」と書くだけではダメです。どうしたら、フォロワーさんに「読みたい!」と思って頂けるかを必死で考えながら、一言一句にこだわって文章をつくりこみます。
その結果、シェアしたのがこちらの投稿。
僕が書いた記事をシェアするのは次の5つです。
・NewsPicks
・Facebook(NewsPicksと連携投稿)
・Twitter(NewsPicksと連携投稿)
・Eight
・LINE@
なんでここまで?と思われるかもしれませんが、それぞれのSNSごとに異なるフォロワーさんがいるわけなので、一人でも多くの方に届ける上では、大切な取り組みです。「コンテンツ流通戦略」ってやつですね。
もう一度まとめると、今回僕がWantedlyブログランキングで1位を取るためにねらってやったことは、
1.社員がシェアしたくなるストーリーをつくる。
2.社員みんなにシェアしてもらう。
3.まるでプレゼンかのようにSNSでシェアをする
の3つです。
Wantedlyに限らず採用広報においては非常に重要なポイントなので、ぜひ参考にしてみてください!
↑採用広報を考える上で、上記もとってもおすすめです。
それではまた次回!
人事の方のための学びコミュニティをいくつか運営しています。
無料なので、ご興味ある方はぜひ。
次回予告:採用マーケティングエンジンについて