日経新聞電子版を解約して、NewsPicksで定期購読をはじめてみた結果。

西村創一朗
NOW OR NEVER
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8 min readMar 15, 2014

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大学一年生の頃、友人に『日経新聞読まなきゃ就職できないらしーよ。マジで。』と言われてから購読をはじめ、毎日読み続けてもうすぐ7年。

『月額4000円とかぶっちゃけ高いよ…。ランチ代1週間分だよ…』

と思いながらも、日経新聞を読んでいないとビジネスパーソンとしてダメなのでは…?
という強迫観念にかられて購読し続けてきました。
(ここまで思わせるサービスってすごいですよね。感服します。)

そんな中、とあることがキッカケで『日経新聞、解約してみよ。』と思うに至ったのです。

日経新聞、値上げするってよ。

3月1日、自分の目を疑うリリースが日経新聞から発表されました。

日経電子版は本日、トップページを刷新し、大幅にリニューアルしました。新サービスとなる「Myニュース」機能も登場。従来の「My日経」が進化し、登録した連載・コラムの新着記事や、おすすめ記事を配信します。 サービス拡充と消費税率引き上げに伴い、4月以降の料金を改定します。現在の税込み月4000円の基本料金(月ぎめプラン)を同4200円に改定します。 創刊5年目に大きく前進する日経電子版を、今後ともご愛顧いただきますようお願い申し上げます。

お、おう…。 消費増税に乗っかって、値上げするってことですね。

ちゃっかり、5%分乗っけているし。むぅ。

『日経新聞の情報って、4000円分の価値が本当にあるんだろうか?』と思っていたので、

この瞬間、ぼくの中での損益分岐点を超えたのだと思います。

ああ、4200円はもう、払えないなと。たかが200円なんですがね。

NewsPicksの登場。

時を同じくして、僕は革命的なニュースアプリとの出会いを果たしてしました。

3月2日に本ブログで取り上げた、NewsPicksです。

参考:ぼくがGunosy、SmartNewsを卒業してNewsPicksにハマる理由。

このアプリと出会った瞬間、『このアプリが経済ニュースのスタンダードになるな。』と直感し、 「日経新聞値上げ」のニュースとあいまって、

ぼくの中で「日経新聞はNewsPicksにリプレースされた」わけです。

日経新聞電子版を解約し、NewsPicksの有料記事の購読を開始。

思い立ったが吉日。

「脳内リプレース」がされた翌日の3月3日。

通勤電車の中で日経新聞電子版を解約しNewsPicksの『雑誌読み放題サービス』に加入しました。

一応、家計に影響するので妻にメッセージで報告したら、

「安くなるの?わーい!」と即レスが。 なんせ65%OFF(4200円⇒1500円)ですからね。

当然です。笑

日経新聞を解約した結果www

電子版は「月ぎめ」なので、月中で解約をしても月末までは読めるわけですが、

「解約したなら、読まずに生活してみよう。」ということで、一切読まずに生活してみました。

結果どうだったか、というと、

まっっっったく問題ありませんでした。

「日経に載っていたあのニュースを読んでなくて恥をかいた!」とか、

「やばい。話についていけない。」 みたいなことは全くなく。

(本当は影響があるのに気付いていないだけという可能性ももちろんありますが)

そんなもんですね。強迫観念って恐ろしいw

NewsPicksの今後に激しく期待!

日経新聞に4200円支払うよりは、「経済誌のSpotify」であるNewsPicksに1500円払った方が間違いなくコスパは高いはず、です。 ただ、残念ながらまだまだ満足度は低いです。

60+の無料コンテンツに加え、アプリ内の有料オプションを購読することで、 8つの新聞や雑誌がお得な定額料金(月額 1500円(税込))で読み放題となります。 2014年2月現在、週刊東洋経済、週刊ダイヤモンド、Dow Jonesビジネスニュース (ウォールストリートジャーナル紙コンテンツ一部含む)、Longine(ロンジン)、 薬事ニュース、日刊自動車新聞、日刊鉄鋼新聞、日本食糧新聞から厳選された コンテンツを有料購読オプションにて提供中。

というのが有料オプションの内容。

週刊東洋経済や週刊ダイヤモンドのすべての記事を、発売日(毎週月曜日)に配信してくれるというのは非常にありがたいです。

ただ、下記2点は改善の余地があるかなーと。

・対象メディアの拡充

現在のラインナップの中で惹かれるのは、正直週刊東洋経済と週刊ダイヤモンドのみ。

その2つだけでも双方を定期購読するより安いので良いのですが、

日経ビジネスやクーリエジャポンなど、

もう少し対象メディアが増えてくるとさらに良いなーと感じました。

・雑誌ライク(Flipboard like)なUIへの変更

Evernote Camera Roll 20140316 010752

NewsPicksのUIは極めてシンプルで、タイムラインのようにニュースが羅列されているだけ。

個人的に分かりやすくて好きなUIなのですが、

週刊東洋経済や週刊ダイヤモンドなどの雑誌については、

デザインや構成といったコンテキストも含めてコンテンツだと思っているので、

雑誌のニュースに関しては、上記の画像のようなUIではなく、

リアル雑誌の世界観を可能な限り忠実に再現できると、

より大きな価値を発揮できるのでは?と思っています。

日経新聞電子版は生まれ変われるか?

日経新聞はやはり経済新聞としては日本トップのメディアだと思っていますし、

これを7年間毎日読み続けたことは、間違いなく自分にとってプラスだったなと思っています。

4000円×12ヶ月×7年間=616,000円

という金額を日経新聞に投じてきたことになりますが、全くもって後悔はしていないです。

なのでネガキャンをするつもりは毛頭ないのですが、

少なくとも僕にとっては、

「今や日経新聞電子版が4200円支払うに値するメディアではなくなった。」ということです。

じゃあ、どんなカタチに生まれ変われば、再度価値を見出せるのか?というと下記の3つだと思っています。

・納得感のある料金設定。

1980円〜2980円。これがMAXの金額でしょう。 どんなに価値のあるメディアになったとしても、4200円は明らかに高いです。

・スマホオリエンテッドなUIへ。

正直、日経新聞電子版は読みにくいです。 SmartNewsやグノシーなど、最近のニュースアプリのトレンドを見れば、 ああいった情報設計がスマホ時代には合っているということが分かるはずです。

彼らを単にパクるのはあまりにも芸が無いですが、

「日経新聞は、こうなんです。」と頑固になるのではなく、

彼らのエッセンスをうまく取り入れながら、

スマホ時代に最適化されたアプリデザインを期待したいです。

・特集毎のバラ売り配信。

「日経新聞」を読まなくなって困らなくなったものの、

大好きな特集はたくさんあるので、これらをバラ売りしてくれたら、

読みたい特集だけ課金して読むのにな、とも思います。

「私の履歴書」

「経済教室」

「迫真シリーズ」

「核心」

「Wの未来」

「大機小機」

あたりの特集・連載は日経新聞ならではのコンテンツだなと思いますし、 高い価値のある記事だと思っています。

例えば、これらのうち読みたい特集・連載だけ月額数百円で購読できるとしたら、

確実に申し込むだろうなと思います。

利益につながらコンテンツはどれか?!というのが可視化できるので、

経営にとってもメリットのあるモデルだと思いますが、いかがでしょう。

まとめ

グノシーがKDDIから12億円の資金を調達したり、

「3分で、旬のニュースをまとめ読み」というキャッチコピーに合わせて、

ウルトラマンを起用したなかなか面白いCMの放映をスタートしたり、

スマホニュースアプリ市場がますます苛烈になってきましたが、

その中で日経新聞電子版がどうチャレンジをしていくのか、個人的にはとても楽しみです。

NewsPicks: ソーシャル経済ニュースメディア

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開発元:UZABASE, Inc.

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HRマーケター/複業研究家。30歳@三児の父。2015年6月、リクルートキャリア在籍中に「二兎を追って二兎を得られる世の中をつくる」というビジョンを掲げ、株式会社HARESを設立し、代表取締役社長を務める。NPO法人ファザーリングジャパン理事