ライターが輝ける世の中を創りたい。「LIGHTERS」立ち上げイベントレポート。

   

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2015年6月30日にゆるーく起業をしてから早1ヶ月。
参考:あ、起業しました。27歳の誕生日の日に「志低い起業」をした話。

7月29日(水)の夜、渋谷にあるコーワーキングスペースco-ba Libraryにて、ライターやエディターたちのためのイベントを開催しました。

その名も、【Vol.1】LIGHTERS Labo〜モリジュンヤ氏が贈る、ライター・エディターのためのキャリア講座です。
20人超の方が集まる、イベントになりました。今回はそのイベントレポートをお届けします。 

 

そもそも、LIGHTERS とは?

まずはじめにぼくから15分程度でカンタンに自己紹介と、起業の背景や実現したいこと、そもそも「LIGHTERS」とは何なのか、なぜ「LIGHTER」をやろうと思ったのか、についてお話しました。

「LIGHTERS」が目指すのは「ライター・エディターのためのタレントネットワーク」です。
今回のゲストのフリーエディター兼ライターのモリジュンヤさんのほか、「LIGブログ」編集長の朽木誠一郎さん、「メディアの輪郭」でおなじみの佐藤慶一さん、いま注目のWebマーケター向けオウンドメディア「Ferret」の編集長の飯高悠太さんなど、才能あふれる若手ライター・エディターが集結し、次世代のメディアの中核を担うライター・エディターを発掘、育成し、プロデュースしていこうというプロジェクトです。

目指すは「ライター・エディター版吉本興業」です。
日本中どの番組を見ていても常に吉本興業の芸人が出てくるように、あらゆるメディアに毎日LIGHTERSのエディター・ライターが活躍している、というシーンが創れたら良いな、と。

今後の取り組みとしては、いま活躍中のエディター・ライターの方のキャリアを深堀してお伝えするインタビュー記事や、ノウハウやスキルが得られるコンテンツの提供にとどまらず、ライター同士が繋がれたり、やメディア(Web・紙など媒体は問わず)をマッチングするタレントネットワークを、オンライン・オフラインの双方から構築していきたいと思っています。

今回のイベントはそのキックオフとして「エディター・ライターのプロフェッショナルからエディター・ライターのキャリアの築き方を学ぼう」というコンセプトで企画しました。

それでは早速、本編のモリジュンヤさんのトークに移って行きましょう。

モリジュンヤさんがLIGHTERSだけに語った、キャリア論。

モリジュンヤさん。
横浜国立大学を卒業後、「greenz.jp」編集部を経て独立。都市と地域のまちの課題とアイデアを紹介するウェブマガジン「マチノコト」を運営するほか、複数のメディアやプロジェクトに携わりながら、編集、企画、取材、執筆を行う。テクノロジー、デザイン、モノづくり、暮らし、都市、地域など、よりよい未来につながる様々なことを広く編集している。
ブログ:editor’snaut | とある編集者のメモ書き

記念すべき第一回目のイベントのゲストは、THE BRIDGEをはじめテック系のWebメディアで記事を見かけない日がないのでは?というくらい多数のメディアでライター・エディターとしてご活躍されているモリジュンヤさん。

今ライターやエディターをやっている人、またはこれから目指そうとしている人へ向けて、モリさんがライティングを行う上で意識していることをお話してくださいました。

特に、フリーランスという働き方の視点からの声が多く、フリーランスを目指す方には目からウロコの内容だったと思います。
今回は、お話の中でも特に重要だと感じたトピックをご紹介します。
モリさんは、どんなことを考えてお仕事に取り組んでいるのでしょうか?

現場に足を運ぶこと。

モリさんが関わっている「マチノコト」などで執筆するときは、実際に地域おこししている人たちに会いに、現場へ足を運ぶことを意識しているようです。彼らがどういうことを思いで、どのような活動をしているのかを知る。そのことによって、実際に行っている人が語る声を発信することができます。そこには、当事者としての説得力があります。

また、実際に行くことによって、取材対象者に認められれば、他の媒体に載っていないことまで語ってくれるかもしれません。
だから、伝聞だけではなく、一次情報に触れることが大事なんですね。取材なしで家でも書けるいわゆる「コタツ記事」では、直接足を運んでいる人には敵わないので。

「専門領域」を見つける。

ライターとして活動していくためには、自分にとって得意な領域を見つけることが大事だと説きます。得意な領域があることによって、他のライターと差別がされるので、そこに“価値”が生まれます。

関心のあることや、ほっといても勝手に勉強しているものなどを意識しブラッシュアップしていく。すると、周りから「あの人は◯◯に詳しい人だ!」というように認知されるようになるので、お仕事も増えるかもしれませんね。

関心のあることを見つけたら、専門の領域にできるくらい突き詰めてみて、さらにそれを中心に発信することができれば、ブランディングにもなります。ライターとしてやっていくのであれば、自分の強みを持っておきたいものです。

一緒に仕事がしやすい人に。

一緒に仕事しにくいなあって思う人、いますよね。
フリーランスとして働く以上、「一緒に仕事がしやすい人」になることを大切にしているというモリさん。
「クライアントから重要視されるのは、もちろん納品物の質もそうだけど、納品に至るプロセスだったりするんじゃないか」と語ります。
それは、心地良い言葉遣いだったり、打ち合わせの時の態度だったり。
人として良い関係を築けるかどうかが、すごく基本的なことですが、大事になってきそうですね。

スキルを多角化・抽象化してみる。

「LIGHTERS」が大切にしたい思いと共通しているのですが、ライターの仕事は、書くことだけじゃないと思っているとモリさんは話します。だから、ライター=記事を書く、だけではなくて他にもできることがあるんじゃないか。

それは、記事を書くために事前に行う「リサーチ」だったりメディア運営のコンサルタントとして、企業のオウンドメディアの立ち上げやリニューアルのアドバイスの仕事をしたり。文章を書く以上、どんなに効率化できても、やはり時間がかかる仕事であることは変わりません。だったら、スキルを多角化できる色々なパターンを考えておくことが、今後必須になってきそうです。

例えば、ライターの持つ強みの一つに「言語化すること」があります。

企業の経営陣と話しながら、「あなたたちはこういうことをやっていきたいんですよね」というように、相手が表現できていないものを言語化して伝えることができます。ライターにとって、言語化スキルは非ライターにとっては稀有なスキルだと言えるでしょう。 

 

「仮説」は四六時中「発見」できる。

例えば、町中で増えたもの。
友だちと話したこと。
本で読んだこと。
それらに現れる「なんとなくの傾向」を意識しておきながら、自分の中にストックしておくことが大切だとモリさんは説きます。
それにより「最近こういうことが増えてきたから、あれはこうなっていくんじゃないか」という仮説を立てる材料になり得るのだそう。

例えば、アパレルショップとコーヒーショップが併設されているお店をいくつか見つけたら、そこには流れや意図があるんじゃないかと考えていたそうです。そういう日常のものをなんとなく見ながら考え、発見したら仮説として自分の中に持っておく。

それが、打ち合わせで話題に出た時に話すことができるし、「あ、この人は物をよく知っているな。ちゃんと考えているな。」と思わせられることは、自己ブランディングにもつながっていきます。その仮説が間違っていたとしても、どんどんぶつけてブラッシュアップしていくことができます。だから、四六時中から意識をしていれば発見して、仮説を持っておくことが大切なんですね。

どの仕事にも価値を見出す。

これは、ライター・エディター志望の方だけではなく、働く人全てに共通していることかもしれません。
取り組んでいる仕事が、自分の中で一体どんな価値になるのか。それはお金という対価だけではない、それ以外の部分にも価値を見出すことが大切だと、モリさんは話していました。

モリさんの場合、「この仕事はこういう機会に繋がる」とか「自分は何が得られるのか」など、自分なりに腹落ちする価値を見つけること。
それは、全力で仕事に取り組む姿勢やモチベーションの持続において大事になってきそうですね。

編集・ライティングは「知の総合格闘技」

ライターや投資家など、色々な業界の流れを見る必要がある人にとっては、あらゆるジャンルやレイヤーの情報を組み合わせながら勝負するため、例えるならば「毎日が知の総合格闘技」をしている感覚に近いね、ととあるベンチャーキャピタリストの方とのランチの際に盛り上がったそうです。

というのも、打ち合わせでも様々なジャンルの話しが飛び交いますし、それに対して色々な知識が無いとその背景はわかりません。ましてや業界のトレンドをおさえることも、やはり物を知っていないと成し得ないことでしょう。ですので、アンテナを多方面に貼っておくことが必須になりそうです。

編集外的思考

磯崎新さんという建築家の方が唱えた「建築外的思考」という概念があります。
そこからモリさんが着想を得たのが「編集外的思考」とのこと。

つまり、編集・ライティングでメシを食う人だからこそ、メディアやエディター・ライターの人ばかりの狭い世界に閉じるのではなく、全く違う業界の人たちと、意識的にコミュニケーションを取ることが大切だとモリさんは説きます。

その意図としては、自分の業界との共通点、そして差異を知るためです。
そういった機会を設けることによって、新しいことを生み出すきっかけになるかもしれません。

このお話は、有名なジェームズ・ヤングの『アイデアのつくり方』の「アイデアとは、既存の要素の組み合わせでしかない」というフレーズを思い起こさせます。色んな業界にある既存の要素の組み合わせによって、新たな着想を得られるのでしょうね!

その後、「ライター×◯◯」というお話しもありました。これは、ライティングに加えて、他に関心を持っているものや、特技を合わせて行うということです。それによりシナジーが生まれ、その暁には独自性となります。これも、まさしく既存の要素の組み合わせですね。あなたの◯◯は何だか、考えて持っておいてみては? 

 

なぜライターをやりたいのか。

なぜライターをやりたいのか。
それは定期的に考えて、自分で理解しておかなければならないことでしょう。
それは、壁にぶつかったときや失敗続きで大変な時などに踏ん張る力になるとのことです。

モリさんの場合は、まだほとんど誰も注目していないが、これから盛り上がりそうなところを可視化して、言語化することが好きだと語ります。
0→1をサポートすることに魅力を感じていて、性に合っていると。

その一つが、モリさんにとって「スタートアップ」というトピックでした。モリさんがスタートアップに注目していた当時は、今ほど注目を集めている分野では無かったそうです。けれど、その時にその分野を抑えておいたからこそ、先行者利益を享受でき、その分野では強い存在になれます。

そういった面で、誰に頼まれたわけではなくとも、お金に結びつくことではなくても、将来的に伸びそうな芽を見つけて、そこに早いうちから注目しておくことが重要なようです。

今回は、ライター・エディターとしての細かいTipsやテクニック論の話ではなく、ライター・エディターとしてそもそもどうあるべきか?どうありたいか?といったマインドセットや生き方のような、大きな視点でのお話が中心でした。

他業界の人とも接して自分の引き出しを増やしていく話だったり、本文では触れませんでしたが「無変化は敵だ」という言葉だったり、モリさんの仕事に対してのストイックな姿勢を感じました。ぼくも、まだまだ詰めが甘いなあということを痛感しながら、イベントは終わりを告げます。21時終了予定のはずが、Q&Aが盛り上がりすぎて、あっという間に30分オーバー。主催者の想像を遥かに超える熱気溢れるイベントになりました。

また、本イベントについてはブロガーのタクスズキさんが以下のエントリーでまとめてくれています。
Twitterを活用しながら丁寧にまとめて下さっているので、ご興味ある方はぜひ。

LIGHTERSの挑戦は、まだはじまったばかり。

イベントレポートは以上ですが、本イベントは単発のものではなく、あくまで第一歩にすぎません。
次世代のメディアの中核を担うライター・エディターを発掘、育成し、プロデュースするプラットフォームとして、少しずつ、少しずつ育てて行きたいと考えているので、ご興味ある方はぜひFacebookグループ「LIGHTERS」にご参加頂けますと幸いです。
次回イベント開催のお知らせや、ライター・エディターの方にとって役に立つ情報を定期的に配信して行きたいと思っています。

イベントに参加下さった皆様、そしてゲストとして講演して下さったモリさん、お忙しい中本当にありがとうございました!
次回イベントも乞うご期待!です。

<書き手:磯部俊哉>

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西村 創一朗
1988年生まれの27歳。小学校1年生の長男と4歳の次男、0歳の長女の三児の父。大手人材総合会社で採用担当・新規事業企画を兼務する傍ら「父親であることを楽しもう」をモットーに活動するNPO法人ファザーリングジャパンにて最年少理事を務める。大学一年時に高校生の頃から付き合っていた彼女と結婚し、19歳で父親になる。プライベートブログ「Now or Never」は月間30万PVを超える。ニュースキュレーションアプリNewsPicksでも精力的に発信を続け、フォロワーは45,000人に迫る。

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